お姫様の苦悩
蜜姫さんが部屋に入るのを確認して俺も部屋に入った。





玄関の扉に持たれかかり、大きく息を吐く。





折角進みそうだったのに、いい雰囲気だったのにな……。





また振り出しに戻ってしまったが、全て俺の責任。





今度こそ蜜姫さんを振り向かせる。





俺がどれだけ好きかどれだけ必要としてるか伝えないといけない。




もう誤解を招くような事は当然しないし、蜜姫さんに例え好きな人が出来ても彼氏が出来ても絶対俺に振り向かせる。





そう決心してはたと気付いた。





蜜姫さんにと買ったシュークリームをまだ手に持っている事に……。





恥ずかしながらも、蜜姫さんの部屋に向かい渡すとシュークリームが好きなのか満面の笑みを見せてくれた。





はぁ―――どうしよう……また好きになったじゃないか。





もうこれは確信じゃなくて確定で、やっぱり蜜姫さんは俺の運命の人だ。




< 82 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop