オレンジ色の朝に



一度じゃ起きなさそうな朔を目でおいやる。


15畳はある大きな部屋を見渡すと西日が入ってイイ感じにオレンジ色に染まっている。


これからが良い眠りに入れそうな環境だけど仕方ない。




「4時だよー!時間だよ?」

朔は半分目をあけて、うらめしそうにあたしを見る

でも思いの外、朔は「んー…ッ」と言いながら大きな伸びをした。



そして両手をあたしに伸ばして、

「………起こして…?」


多分本人は可愛く言ってみたつもりなのだ。
…たしかに可愛い。


寝癖でボッサボサの髪も、母性本能をかきたてる。

けどあたしには通用しないんだな。





「ハイハイ早くしてね」



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