KILLER GAME ~キラーゲーム~
『やあ。こんにちは。』

昨日の電話の男の声がした。




『やっぱり来てくれたんだね。
待ってたよ。』

ボイスチェンジャーで変えた男の声が楽しそうに話し続ける。




「さあ、今日は全てを聞かせてもらうよ。キラーゲームとやらを。」



『ふん…若い子があまり焦るんじゃないよ。』




若い子か、つまり年上という事か…


俺は全てを聞き出すつもりでいた。



『君は、志雄神 驪夫くんだね。
改めて歓迎するよ。
ようこそ キラーゲームへ』



「どうして俺の名前を…」

逆にこちらが探られていたようだ。


驪夫苦い顔をした。



『日本中で私が知らぬ人物などおらんよ。』

男の勝ち誇ったような顔が浮かぶ。



画面から仮面が消え、代わりに文字がが表示された。

[…志雄神 驪夫 (しおがみ りお)
23歳 独身 警察官

1995年3月28日東京都千代田区に生まれる。
名家 志雄神家出身で幼い頃から英才教育をうける。
父は有名な実業家の志雄神孝仁(しおがみた かひと)母は旧姓木村真奈美(きむらまなみ)。
小学校から勉学の才能を発揮し、全国模試で上位に名前がのるほど。…]



『どうだ?間違いは無いだろう?』



恐らく画面の向こうでドヤ顔でもしているだろう。



どこから、仕入れたんだその情報?
過去の話を…



「どうやって知ったかは知らんが確かにその通りだ。
俺の情報はよくわかっただろう?
あんたのも少しは教えてもらいたいものだ。」



『その要求は受け付けんな。知ってもこの先には関係無くなる。』



「この先?」



『そうだ。』

男は一つため息をついた。



『さてと、めんどくさい話もなんだ、そろそろ説明でもしようか。
(キラーゲーム)について……』
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