双子☆Love
「……じゃあ、手のひらだせよ。」



「手のひら?」



美鈴は不審そうに右手を俺に差し出した。



俺は、美鈴の右手を持ち、その甲に軽くキスをした。



「……これでいいか?」



「……うん。ありがと。」


美鈴は右手を大事そうに眺めながら、笑顔でバスを出ていった。




……何でキス(手のひらだけど。)なんかしたんだろ?



自分でもよく分からなかった。



「……もう30分か。梨香を迎えに行こ。」



よく分からない感情に胸を支配されたまま俺はバスを出た。
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