双子☆Love

「佑樹が本当に好きだって言う人が現れたら、どうしようってすごく不安だった。今まで佑樹に愛された人なんかいないもんね。」



「お前なぁ……。」



まぁ、実際にそうなんだけど。嫌味が直接的……。



「……私は佑樹が本気で好きになった人に嫌がらせはしない。佑樹にこれ以上嫌われるのは嫌だから。」



「そっか……。」



案外あっさり引き下がってくれた美鈴に、俺は少し拍子抜けだった。



「ねぇ、そのかわりって言っちゃなんだけど……私の最後のお願い、聞いてくれる？」



かわりって……どういう意味だよ。



「試しに言ってみ。」



「……私にキスして。」




「あのなぁ、今キスはしないって言っただろ？」


「だから、唇じゃなくてもいいから。そうしたら、私も佑樹を諦められるような気がする。」



ふぅ……。


さて、どうしようか……。