双子☆Love
「僕は母さんに佑樹の話をして、一緒に暮らせるように頼んだ。父さんが実の息子を守るつもりがないのは明白だったからさ。それで、親権は父さんにあるし、戸籍も川瀬の名前になるけど、佑樹は僕と母さんと暮らせるようになったんだ。」



「……そっか。」



「裕福な暮らしじゃないけど、佑樹も段々笑うことが多くなったよ。」



梨香の目から涙が零れていた。



……すごくすごく綺麗だったし、僕たちのために涙を流してくれている事実が嬉しかった。



「佑樹って、普段ムスッとしてるけど、梨香には笑ったり、優しいことが多いでしょ?」



「うん。」


「本当の佑樹は僕なんかより優しいんだ。だから、嫌いにならないであげてね。」



「嫌いになんかなるわけないよ。優ちゃんも佑樹も。」



梨香はそう言ってようやく笑ってくれた。




佑樹は僕の恋敵だけど……たった一人の兄貴。



悪く言うことなんてできないよ。
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