双子☆Love
「あれは……。」



優介が梨香に話しかけてる。



「あんたはさっきまでいい思いしてたんだから、優介にもチャンスをあげないと。」



結花がそう言うと、梨香の後ろでよりいっそう怯え始めた悠斗。



……こいつが何かしやがったな。




「睨まないの。悠斗が怯えてるじゃない。」




全く……。




「分かったよ。邪魔しなけりゃいいんだろ?」




「そう。それでいいの。悠斗、行こう?」




悠斗はかわいらしいようすで頷き、手を握った。




「じゃあね。佑樹。」






余裕な結花と対照的に、俺は全然余裕がなかった。




優介が何をするのか気が気でなかった。




俺ってこんな感情を持ってるやつだったんだな。





梨香と出逢わなかったら、知らない一面だった。





ものすごーく心配だし、裏で結花や悠斗が何かしてた結果だと分かっていても、



優介の邪魔は何故かできそうになかった。


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