傷だらけのラブレター
「……。」
美嘉が何か思いつめたように、黙りこくる。
美嘉の形のいい唇は、頑なにギュッと閉められていた。
『……。』
美嘉につられように、私も固く口を閉じる。
向き合った私たちの空間は、まるで周りの音がシャットアウトされたよう。
世界に、2人しかいなくなったみたいだった。
「…わかった。」
美嘉が口を開いた瞬間、途端に周りが鮮やかになる。
けれども、私には美嘉の言葉しか必要ない。
教室の様々な音を背景に、美嘉の声だけが響いたような感じだった。