傷だらけのラブレター



病気のことを言うのも、直也が離れていきそうで怖かった。



全て言ってしまったら、今までのものが全て崩れてしまうような気がした。





『…だけど、もう逃げません。』




ちゃんと、言うから。


包み隠さず、全てをさらけ出すから。





――…だから、あとちょっとだけ。




『…手術、お願いします。』





手術が終わるまで、この秘密を隠させてください。




















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