傷だらけのラブレター

あの子と私とお医者さん




きっと、手術が失敗したとしても、それは“運命”で。



手術が成功したとすれば、それもまた“運命”。




その“運命”ってものに、かけてみようと思ったんだ。






「手術の日程が決まったよ。」






――…診察室。



胸の音やレントゲンなど、一通り定期検査を終えた私に、思いがけず放たれた言葉。




最初聞いた時は、なんのことだか、全然理解できなくって。



思考が停止したように、まばたきをパチパチ繰り返す。





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