傷だらけのラブレター



『…受けたく、ないかな。』




聞かなくても、わかるでしょ?



そう目で訴えるように、私はジッとお医者さんの目を見つめる。




それに動揺するかのように、お医者さんはまた曖昧に微笑むと、目を泳がした。




「…なんで、受けたくないんだい?」

『…傷が、つくから。』





――また1つ、嘘をついた。




私の中の何かが、またバリッと音を立てて、崩れていくような感覚。




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