屍都市Ⅱ
緊張した表情のまま、製薬会社正面玄関の扉を開く。
ガラスの破片を踏み締めながら、慎重に中へと侵入していく颯太。
彼がここに来た理由は他でもない。
美原市の事件以降、ここで抗寄生虫ワクチンの開発がすすめられているという情報を入手していたのだ。
まだ試作段階だという話だが、これを確保しておけば万が一寄生虫に侵入されても対処が可能になる。
そしてワクチンが量産体制にまで持ち込めれば、もう寄生虫によるゾンビ災害は脅威ではなくなるのだ。
その為にも何としてもワクチンを確保し、榑市から持ち出さなければならない。
これは事件の真相を明るみに出すのと同等の重要事項であった。
ガラスの破片を踏み締めながら、慎重に中へと侵入していく颯太。
彼がここに来た理由は他でもない。
美原市の事件以降、ここで抗寄生虫ワクチンの開発がすすめられているという情報を入手していたのだ。
まだ試作段階だという話だが、これを確保しておけば万が一寄生虫に侵入されても対処が可能になる。
そしてワクチンが量産体制にまで持ち込めれば、もう寄生虫によるゾンビ災害は脅威ではなくなるのだ。
その為にも何としてもワクチンを確保し、榑市から持ち出さなければならない。
これは事件の真相を明るみに出すのと同等の重要事項であった。