初恋少年・少女
一時間目が始まったけど
春花が頭から離れない。
いろいろなことを考えながら授業に取り組んでいた。
―――――――くん
「爽風くん、起きて。」
急に結城の声が俺を呼んだからびっくりした。
「今の…結城さん?」
そうきくと、結城は
「え?うん。そうだけど」
て言った。
俺、寝ちゃってたんだ……
とにかくお礼の気持ちと結城と距離を縮めたくて
「起こしてくれてありがとう。あと、望でいいから。」
なんて言ってしまった。
変に思われたかな…?
なんて思ってたけど、結城は
「わっ、私も春花でいいよ………っ。」
なんて言うから、うれしさのあまり
「…………春花♪」
と呼んでしまった。
すると春花は顔を真っ赤にして照れていた。
キュン。
この時、俺の気持ちが確実に分かった。
俺、春花が好きなんだ。