猫を拾いました。
「ほら」

ネコは私の肩に毛布をかけた。
あったかい……。

でも。

「……ネコ、寒いでしょ?私はいいから、毛布使って。あっ、コンビニとかで何か暖かいものでも」
「いい!!!!」
いきなり声を張り上げたネコに、思わずビクついてしまう。

「あ……ごめん」

申し訳なさそうに俯くネコの頭を、私はそっと撫でた。
思った通り、ネコの髪は猫っ毛で、ふわふわと柔らかい。

こうして大人しく撫でられていると、本当に猫みたいに思えてくる。

「南智……」
……人間の言葉をしゃべる猫、だけど。

「ん?」
「……やっぱり」

ネコは少しためらってから、軽く身構えて。

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