猛獣に射抜かれる様な愛


「は…はぁぁあああ!?」




思わず嬌声を上げてしまい咄嗟に己の口許を片手で押さえる



な、何言ってるのこの人!確かにそれはそうかもしれないけど、面と向かって言う!?



矢斗は不適な意地悪そうな笑みで私をじーっと見下ろす



矢斗の視線から逃れ様と掴まれている腕を振り解こうと試みるも全くビクともせずで



視線だけを逸らした




「図星か」


「そ、そんな訳ないじゃない。どうして私が妬かなきゃならないのよ?」


「さぁな。それはお前にしか分からねぇ事だ」


「…と、とにかく妬いてなんかいないから手を離して。別にそこでイチャ付いて貰っても結構ですから、好きにして下さい」




余裕そうな表情なのが気に障る。もう一度腕を引き抜こうと試みたが結局未遂に終わった。



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