猛獣に射抜かれる様な愛
「おい、お前。そこで何してる…」
犯人の内の一人だろうか。背後から声がした刹那、銃口を矢斗の後頭部へと突き付けている
矢斗は両手を肩上へと上げたまま静止する。男は矢斗を振り向かせると、腹を殴思いきり殴った
勿論矢斗はそんな事で怯んだりはしない。だって…スーツの中に防弾着を着ているから
男は殴った時の硬さに違和感を感じたのか、眉間に皺を寄せ矢斗を見つめる
「貴様…ポリか…!?」
男は直ぐさま銃の引き金を引こうとするが、隙をついて矢斗が男の手首を掴み思いきり腹へと拳を入れ男は目を見開きうずくまる矢先、銃を取り上げた。