猛獣に射抜かれる様な愛


「どうしたの?出来ないの?自分のテクニックに自信がないから?それともそのお粗末な物を見られて笑われるのが嫌だから?」


「結菜!!」




すぐ傍で矢斗の怒鳴る様な力強い声がする。でも、もう止まらない


私はどうなっても良いもの。今更この男に何をされ様がどうって事ない




「…貴様っ」




俊也は結菜の挑発に見事に躍らされ顔色変えたまま結菜の身をベッドへと豪快に投げた


己に跨がる俊也に対して結菜は顔色一つとして変えず冷めた視線で見詰めている


俊也は結菜の着ている黒のスーツのジャケットを無理矢理両手で引き裂き中に着ている防弾着を目の当たりにし動きを止めた




「やるなら全部貴方がしなさいな。私、自分から脱ぐの嫌なの」




結菜は今だものともせずにしれっとした表情を俊也へと向けていた



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