偶然聞こえたその音が

棺の扉が閉められ
親戚の男の人たちで持ち上げられた


「焼くんだ…」


きっと誰にも聞こえていない
小さな声


おじいちゃんはこれから
骨だけになるんだ


焼却場までバスで行く
バスの前にはおじいちゃんを乗せた
きらびやかな車が見える



日射しが窓から入ってくる


眩しいな…もぅ…



気分は曇っているのに
天気は晴天だった


ホント眩しい……


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