救いの手
神音を見たのは



同い年とは思えない程大人っぽくて同じ人間なんだと思えない程輝いていて夜で薄ぐらいはなのになぜかここだけ光っているみたいだった。

神音が近くに来て

「大丈夫?やだ、こんなに傷だらけで・・・こんな寒い中、外で寝てたら死んじゃうよ。あたしの家に来なさい。手当てしてあげるし泊まらせてあげるから。」

そして、神音は見ず知らずの人に細くて綺麗な手をこんな汚いあたしに差し伸べてくれたんだ。

あたしはこんなに綺麗な人に触れていいのか?といつまでもためらっていたら

「早くしなさいよ!」

と言ってあたしの手を握りしめて立ち上がらせてくれた。

そして、肩を貸してくれて神音の家まで歩いた。

神音はとっても良い匂いを漂わせてその匂いがあたしを癒してくれた。

時々、あたしに何か話しかけてくれてはかわいく笑って神音と話しているととっても安心出来て今まで1人だったあたしをもう1人じゃないよと思わせてくれているようだった。



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