夕陽


あぁ甘味おいしかった。ささ、本命のところへ行かなくちゃ!

「総司さん!こっち!綺麗なところだよぅ!」


いざ、総司さんの手を引いてれっつらごう!


「え!?もうここ出るんですか??」

「大丈夫!女将さぁん!お代ここにおいておきますねェ!
さぁ行こう!」


できるだけ早く走って色んな人を追い抜いていく。誰にもばれないうちにあの綺麗な場所を総司さんに真っ先に紹介するのだ!



走る、走る、走る。
街中を。森の中を。丘の上を。
全力疾走で、走る。


「総司さん!もうすぐ!
もうすぐで着きますよ!」


走りながら言う。


「ほ、本当ですかぁ?
かなり遠い場所のような気がしましたが。」


ぶぅぅ、と頬を膨らませる総司さん。ぁあ!その頬ばちんってしたい!

でも今は我慢して前を見る。
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