夕陽





「違う。歪んでなんか・・・ない!私は普通なの!普通の嗜好と、普通の思考を持ったちゃんとした・・・『人』なの!!!」



「・・・ひと?違うよ!そういったのはすぅちゃんでしょ?」


「違う違う違う!私は人なの!異質じゃない!!


お姉ちゃんがまた、私から離れていくくらいなら、私はお姉ちゃんを殺すの!そしたらまた喰べて、またお姉ちゃんと巡り合うの!!」



私は数珠を引きちぎり、思いっきりお姉ちゃんの首を絞める。首を絞める方法でなら、どんな種類の動物でも死ぬということは、私の知識にある。




それが、不老不死でも。





前と同じようにして、お姉ちゃんを殺すの。



「う・・・ッ!わた、しは・・・すぅちゃんの言ってる、お姉ちゃんなんかじゃ・・・ないッ」



苦し紛れに言うお姉ちゃんの言葉は途切れ途切れで。


また、『ごめんね』を言ってくれることを期待して。



精一杯力を入れる。



「やめてください!何をしてるんですか?!」


呆然としていた男の中の一人が、駆け寄って私の手からお姉ちゃんの首をはずす。もう一人の男に羽交い絞めにされる。


「離してよ」



また邪魔をする。




「けほっかはっ」



・・・あとちょっとだったのに。



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