きっと、これは恋になる
 
次の日、天気はすごく良くて

私は早めに支度をして家を出て

先輩と待ち合わせしている場所へと向った。

駅前の噴水。待ち合わせよりも10分以上

早く着いてしまったようだ。

だけど、先輩はすでに噴水の傍にいた…

「りっ、律先輩!早くないですか!?」

「おはよう、茅乃。茅乃の方こそ早くないか?」

先輩は付き合うようになってから

私のことを”小笠原妹”ではなく“茅乃”と

名前で呼んでくれるようになった。

それだけなのに名前を呼ばれる度に

最近緊張してドキドキしてしまう…

「だって、先輩待たせちゃったら悪いじゃないですか…」

「そんなこと気にしなくていいのに」

そう笑いながら私の頭に手を置いて私をなでた。

その途端、私の心臓が跳ねた。

「ここで立ち話も何だから、行こうか、茅乃」

「あ、はい!」

そう返事すると先輩は私の手を取って手をつないでくれた。

「…嫌?」

「え、そんなことないですっ!」

「そう、よかった。」

そう言って微笑んだ先輩にまたときめいてしまった。

どうしたんだろう…

先輩と付き合いはじめてからなんか…

私…おかしいよ…

今までこんなこと…なかったのに…

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