メガネ男子が好き。



振り向く燿さん。


どうしよう。


もう、言ってしまえ。





「また、来てくれますかっ…

燿さんに、

ピアノ、聴いてほしいから…!」






ほら、結局
いくら化粧をしたって、
私は17才の子どもでしかないんだ。






燿さんは少し目を見開いたあと、


フッと柔らかく笑った。



「行くよ、絶対。」







彼はひらひらと手を振り、

夜の街に消えていった。








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