悲しみの連鎖
−第六章− 〜計算、計画〜
「せっかく好きだなんて言ってもらえたのに…ごめんね」
「…いや」
「忘れてくれてかまわないから!」
「その相手の人とか、子供のことどう思う?」
「うーん?分からない…でも、元父親のことは忘れたことはなかったなぁ…今でも忘れない」
「そっか…」
「どうしたの?」
「いいや!別に!自分だったらどう思うかなって思って…」
「想像できないよね?誰もが体験するようなことじゃないから…無縁の話でしょ?」
「…そうだね」