サヨナラのその日までそばにいさせて。



「ベッド借りますよー」


保健室の戸を開けながら言う。


ふくちゃんは消毒液や絆創膏のある棚を整理していた。



「今日はどうしたの?」


「サボりです…」



「だったら教室戻りなさい」


「冗談です!なんか教室に居づらくて…」


怒ったような表情をするふくちゃんに笑いながら慌てて答える。



ふくちゃんは丸椅子を用意し、座るように促してきた。



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