ご主人様はお医者様




何杯飲んだだろう――さすがに酔いが回ってきた。




でも、森先生は仕事の話や医局の裏話なんかを饒舌に語っている。



「今度僕は小児科でしょ?僕さ、本当は外科志望なんだよね。目標は高木先生。マジで尊敬してるんだけど、もうすぐ大学へ戻るみたいでさ」


「大学へ戻るんですか!?」



知らなかった、そんなこと一言も言ってくれない。



「高木先生は及川さんの事好きなの?」


「好き……、とは言ってくれました」


「そう、好きな人と結婚する相手は別ってことだよね」




結婚――――!?




「大学へ戻るにあたって、教授からある申し出があったんだ」


「申し出……ですか?」


「帝都ホテルで、両親も交えた6人での会食」


「それって……」




< 86 / 304 >

この作品をシェア

pagetop