逢いたい夜は、涙星に君を想うから。
――――――……
あたしはお母さんと狭いアパートにふたりで暮らしている。
うちの両親は、父親の不倫が原因で、あたしが小学生のときに離婚した。
あたしはお母さんに引き取られて以来、父親と連絡を取ることもなく、いまどこで暮らしているかも知らない。
知りたいとも思わない。
離婚してから、お母さんがどれだけ苦労してあたしを育ててきたか知ってる。
だから別に、父親に会いたいと思ったことは一度もないし、
大好きなお母さんを傷つけた父親になんて、できれば一生会いたくない。