逢いたい夜は、涙星に君を想うから。

カーテンの隙間から差し込む光で、目を覚ました。



一晩中泣いていたあたしは、泣き疲れていつのまにかリビングの床で眠ってしまったみたい。



ゆっくりと起き上がったあたしは、リビングのカーテンを開ける。



眩しい太陽の光に目を細め、窓の外の青い空を見つめた。



リビングの床には、割れたお皿やグラスの破片が散らばったまま。



時刻は午前11時過ぎ。



父親はいつも通り仕事へと出掛けたんだろう。



家の中には、あたしひとり。



何の音も聞こえない。部屋の中は静まり返っていた。



水を飲もうと、キッチンの冷蔵庫に向かう。



……なんか喉が詰まるような感じがする。



右手の指先で自分の首元にそっと触れた。



「……っ」



え……?何……?



口を開けても、息しか出てこない。



唾をゴクンと飲み込んでも、喉の違和感は取れない。



「……っ……っ」



何度話そうと口を開けてみても、息の音だけしか聞こえない。



どうして……あたし……。



自分の首を両手で押さえた。



涙が頬を伝って落ちていく。



どうして……声が出ないの……?
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