獅子が招いてくれた恋
 
とりあえずアサミと一緒にグランドへ向かった。


「しっかしあれだね〜、あの担任は相変わらずだ!」

『んー、今更何の期待もしないけどさ、たまにバーンとくるんだよね』


そう、肝心な事をギリギリまで黙っておくんだ。
正直、サプライズ気取りとしか思えない。

いつだか学園祭でやるクラスショーのテーマを勝手に、めちゃめちゃダサいのに決められた時。
あれはクラス全員、苦笑いが止まらなかった。




『で、あれでしょ?体操って言ってもテキトーにやって“あとは各自でストレッチ”って定番のあれをやればいいんよね?』

「そりゃー…。誰も文句は言わないっしょ」


何だかすっごく不安になってきた。
だって全校生徒の前で朝礼台に上って、体操すんでしょ?



『アサミ!あたしがイチニサンシ言ったら…、ちゃんと頼むよぉ?』

「分かってる。ゴーロクシチハチ言うに決まってんじゃん」


ちょっと苦笑いしながら…って、余計不安になってきたよ。




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