僕の死に方
 僕が死んだら、どれくらいの人が悲しむのだろうか。
 まず、家族。父と母と兄。次に親戚か。
 割かし仲のよかった友人はどうだろう。内心では、彼らが僕のことをどう思っているかなんてわからないけど、まぁ、何だかんだ言って悲しんでくれるだろう。
 全く関係の無い、第三者にとっては、僕の死なんてどうでもいいはずだ。
 一時的に世間が騒ぐことはあっても、すぐに忘れ去られる。たったそれだけの出来事。
 それはまぁ、しょうがない。そんなものだ。

 だけど、彼にとってはどうだろう。
 僕を殺す張本人、藤見正信にとっては――
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