僕の死に方
 店を出てからも、藤見正信は一切口を開かなかった。
 無表情のまま、何か考え込むように俯きがちで歩いている。
「……あ」
 不意に、藤見正信が立ち止まる。
「ごめん、堂島くん。僕、用事があるから、ここで……」
「そうなの? ……うん、わかった。それじゃまた明日、学校で」
「う、うん……それじゃ」
 振り返らず、藤見正信は一目散に駆け出した。
 彼の姿が見えなくなったのを確認して、僕はその後を追う。
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