クリスティアナ
「何をしている!!」



しばらくすると怒鳴り声が聞こえ、動きが止まる。



キースだった。



「クリス!何をやっているんだ、まだ身体も治りきっていないと言うのに」



つかつかと近づき、俺の持っていた剣が取り上げられる。



「身体を動かしたっていいだろ!」



「バカ言ってんじゃない! 額に冷や汗かいてやるもんじゃないだろ」



額に浮かぶ粒の汗をキースが布で拭く。



「ほら、熱があるじゃないか」



「熱なんかない!」



そう叫ぶように言うと、鍛錬所を出た。



「おい!待て!いったいどうしたんだ!?」



手首を掴まれ乱暴に振り向かされる。



「なんでもない 身体を動かしたかっただけだ」



俺はさっき聞いた話を聞きたかった。



だけどそれは口から出てこなかった。



「離せ!部屋に戻る!」



キースの手を振り切ると、ドアに向かった。



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