クリスティアナ
キースがこんなにやさしく微笑んでくれたならいいのにな……。


そう思ってハッと我に返る。


俺は何を考えているんだっ!


……俺は……キースが好きなんだ……。




「ところで……クリス お前の結婚相手を決めたんだが」



そうか、それを告げるつもりでルーファス国王陛下が来たんだな。



「相手は――」



「結婚はわかりました 相手はどうでもいいです 陛下が決められたのならそれに従います」



ルーファスの言葉をさえぎりクリスは言った。



キースが好きなことを自覚した今、結婚相手はどんな相手も興味がわかない。



「……わかった こちらで話を進めておく 1か月後、クリスタル神殿で式を行う」



ルーファスは淡々と告げると、ガラムと一緒に出て行った。




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