クリスティアナ
「っ!出来るわけがないっ!」



耐え切れずに声が出た。



身体を起こし、女らしいナイトドレスを脱いで着替えようと床に足を着けた。



衣裳部屋に向かおうとした時、ドアが静かに開いて驚いた。



部屋は所々に置かれたロウソクの灯りしかない。



クリスは目を凝らして、ドアの方を見た。



暗くて顔は見えないが、その体つきはすぐに誰だかわかった。



「キース……」



「寝ていると思ったのに何しているんだ?」



音もなく近づいてくるキースにクリスは後ずさる。



「か、関係ないだろ それに寝ていると思ったのに何で来たんだよ!」



「冷たいんだな、愛し合った仲なのに」



「愛し合っただなんて言うな!あれは教えてもらっただけだ」



目の前に立ったキースを見上げる。



見上げた途端に、唇が重なった。



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