鬼のお嬢

救出


―― 街。―――




あたしらは、いつものように街へ出た。


今日は中込と共に。







『お嬢!』





『あれ…どうした?』





『紘史?!汗』




あたしと幸人は、驚いた声を出した。







『うちの大学の女子が、連れてかれてんの見て…!』





『大学のって、誰だ?』





『俺も名前はわかんねぇーし、お嬢たちに言ってもわかるかわからないけど、水城って女子の友達の子なんだ…。』




あたしの友達…。


あたしたちは、声が出なかった。





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