ミルクティー
「海斗!
今まで私の事、からかっていたでしょ?」


「からかってなんか…いないよ」


「嘘つき!今だって少し笑っているじゃん」



もぉー…

からかっていたなんて…

私なんかどうしていいか考えていたのに。



「海斗の意地悪」


「ゴメン、ゴメン。
つい雛那ちゃんの困った顔が可愛いくてつい…
からかったの。

………ゴメンね」


「う、うん。
もう…いいよ///」



私の顔は真っ赤。


『雛那ちゃんの困った顔が可愛いくてつい』




可愛い…

海斗はいっつもそう。

余裕があって私に『可愛い』って言ってくれる。

私なんか『可愛い』って言われただけで余裕なんか…全然無くなってしまうのに。



けど感じる。

『可愛い』って言われると落ちてくる“ミルクティー”



「雛那ちゃんはすぐ顔が赤くなって、可愛い」



そして今も



ポチャン

ミルクティーが落ちた。

温かい――――

この温かさは可愛いって言われたから?

それとも


ミルクティー?



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