ミルクティー
ピンポーン

チャイムを鳴らせばいつものように出てきてくれる。


「雛那ちゃん?」

「こんにちわ」


海斗に会いたくて、会いたくて…



「来ちゃった♪」


「俺はいいけど…中、入る?」


「じゃあ、おじゃまします…」


なんだかぎこちない雰囲気の私達…

海斗について行き、リビングには



「あ、陸」


「雛那チャン…」



いつもの元気が無い陸。

どうしたんだろう?



「雛那チャン、和弥の事ごめん。

本当は今日、会わす予定じゃ無かったんだ。
まず雛那チャンの気持ちを確認してからにしようとしたんだけど…
部屋に雛那チャンが居るのを忘れて俺が…」


「もういいよ」


「雛那チャン」


「もう、いいの。
さっきね、お兄ちゃんとお母さんが仲直りしたの。

私ね、ずっと願っていたの。
お兄ちゃんとお母さんが仲良くなりますようにって…

お兄ちゃんに遅くても会う事になったと思う。
ただ、お兄ちゃんと会うのが予定よりも早くなっただけだから…そんなに気にしないで…」


「雛那チャーーーン」


そう言って陸は私に抱きつこうとしたけど…



「陸!お前は何をやろうとしたんだ??」


海斗に止められた…



「えーっと…雛那チャンに抱きつこうと…」


「このッバカ!」


「海斗と違って雛那チャンは優しいのに…」


「比べるなっ!!」



ふふふ…

2人とも楽しそう…


だって、海斗はちょっと怒っているような感じがするけど顔は笑っている。

陸だって同じ。

さっきまで申し訳ないような顔をしていたけど今は笑っている。



こんな日がこれからも


ずっとずっと…




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