ミルクティー

〜おまけ〜




今、私は海斗の淹れてくれたミルクティーを飲んでいる。

もちろんカップはお揃い。


「ねぇ、海斗」


「ん、どうした?」


「この部屋なんだけど、海斗が出ていってから誰も入居しなかったの…

どうしてかな?」


「………あ〜それね。

俺が仕込んだ!」


「仕込んだぁ!?」



5年前、海斗が出ていく時に業者さんなどに話したそうだ。


「この部屋なんですけどね…

夜になると…なんだか変な明かりが見えて、気味悪いんで俺出ていきます」


「………変な明かり?」


「そっ、俺が越してきた日から毎日遅くまで点いていてさ…」



そう言って海斗は私の部屋を指差した。

もしかして…私の部屋の明かりの事?

けどどうしてそんな事言ったのかな?



「俺が日本に帰ってきた時にまた雛那ちゃんの隣になれるようにちょっと仕込んだんだ。

まさか5年も空き部屋だったとは…」


「海斗、やりすぎだよ!」


「けどさ、こうやってまた雛那ちゃんの隣になれたからいいじゃん」


「そうだね♪」





おわり




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