ミルクティー
家に着いた。
私は窓から隣を見た。

あれ?
海斗がいない。
どこかに出かけているのかな、メールしておこ。

To 海斗 
  

sub
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こんにちわ。
今日学校で先生にいつ講演会を行ったらいいか聞かれました。
曜日と日付は大学側で決めてください。

決まったら私まで連絡ください。
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よし出来た。
海斗ちゃんと見てくれるかな?
その日は結局連絡はなかった。

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―――

次の日

学校から帰ってきて隣を見た。
あっ海斗だ!
笑って手を振って窓を開けてくれた。

「雛那ちゃんお帰り。
今からこっち来る?」

「いいの?」

「どうぞ」


ポチャン
1滴また落ちた


久しぶりの海斗の家。


「こんにちは」

「いらっしゃい」


テーブルの上にはアイス“ミルクティー”が用意されていた。
準備がいいよ。

「昨日、メール返せなくてゴメンね」

「いえ、大丈夫です」

「みんなに聞いてみたんだけどね、5月の第2金曜日なんてどうかな?」

「えぇーとその日はたぶん何もないと思います」

「じゃぁそう言ってもらっていいかな?」

「はい」

「ふふふ。
雛那ちゃん、緊張しているでしょ」

「はい」

「そんなに緊張しなくていいよ。
ミルクティーでも飲んで」



ゴクッ


自然と体の力が抜けていくのがわかる。
今まで緊張でガチガチだったのに。

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