ミルクティー
特にやることも無かったので、七生さんにはOKを出した。


その後、私は10時に七生さんとマンションの前で待ち合わせをした。


本当は、少し興味があった。

あのマンションには1度も入ったことがなく、どんな間取りなのか……。

でも、1番の理由は七生さん。


「春野さんこんにちわ」


「こんにちわ」


「ごめんね、せっかくの休みなのに手伝いなんて頼んじゃって」


「いえ、大丈夫です。私も暇だったので」


「じゃぁいこっか」


「はい」


七生さんは私に昨日と変わらない笑顔で接してくれた。



「はいどうぞ。まだ全然片付いていないけど…」


広めに設計されている玄関を抜けて、リビングに通された。


そこは思っていたより広く、窓からは私の部屋が見えた。


そして、辺りを見回せばまだ段ボールが沢山置いてあった。


「じゃぁ春野さんは食器とかを出して棚に入れてくれるかな?」


「はい」


七生さんは1人暮らしなために食器の数は少ないが、服の数が多い……。


段ボールのほとんどが服の山。




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