小さな恋【完結】
笑顔が可愛くて、明るくて、誰にでも優しい。


あたしを含めたクラス内で、繭ちゃんのイメージは勝手に出来上がっていて。


だから、繭ちゃんの突然の変化にみんな動揺していた。



「繭、具合でも悪いの?保健室行く?」


「……――るさい」


「え?なに?何て言ったの?」


「……うるさい!!良い人面して話しかけてこないでよ!!」


「……え?ちょっと……――」


繭ちゃんはそう叫ぶと、グッと唇を噛み締めて勢いよく椅子から立ち上がった。


ガガガッと椅子と床の擦れ合う音が教室中に響き渡る。
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