小さな恋【完結】

「唯ちゃんの思うようにしてみるの。それが一番良いよ」


あたしは小学生の頃の出来事を未だに後悔してるから。


本当は黄色の消しゴムが欲しかったのに、みんなに合わせてピンクにしたこと。


本当は生き物係をやりたかったのに、みんなが「気持ち悪い」というからやめたこと。


本当は男子と一緒に昼休みはドッヂボールをやりたかったのに、教室でくだらないお喋りをしたこと。




本当はしたかったのに、諦めたこと。


本当はしたくないのに、やったこと。


本当の自分を偽ってまで、人に合わせて。



あたしは小学生時代、一体何を学んだんだろう。


人の真似ばかりして、みんなの顔色を伺って。



唯ちゃんには、あたしのようになってほしくない。