小さな恋【完結】

「あそこの店でなんか食うか?お前、甘いもの好きだろ?」


ちゃんと覚えててくれてるんだね……。


あたしが甘いものが好きだって。


胸が締め付けられて、大知の顔をまともに見れないよ。


「ううん。今日は早く帰って、唯ちゃんにプレゼント渡してあげなよ?」


「今、学童の時間だからさ」


そう言った大知の瞳がユラユラと揺れる。


あたし……また大知を傷付けるの……?



そう思った時には、首を縦に振っていた。



「……うん、分かった。行こう?」


あたしは口元を持ち上げてぎこちなく笑うと、目の前にあるアイスクリーム屋に向かって歩き出した。

< 66 / 460 >

この作品をシェア

pagetop