ネコ専務シリーズ
一週間後、ネコ博士からネコ専務のとこ
ろに電話がかかってきて、言うには、

「兄さん、これ、面白いよ!兄さんに
 文才があるなんて、今まで気づか
 なかったな。
 これなら、出版社に見せてもOKを
 くれると思うよ」

とのことであった!


半年後、この本「欧亜疾走伝」は無事
発売されたが、元々の旅の体験の面白さ
に加え、

ネコ専務独特の、ひょうひょうとした
文体が醸し出す不思議な読後感がある
ことによって、本はかなりの評判となっ
て、ネコ専務はかなりの印税収入を得る
ことができたのだった。


そしてネコ専務は今、その印税収入を
元にして、今度は南北アメリカ大陸横断
のバイク旅行を計画中である。
旅行記の出版もすでに内定していて、
「南米北米疾走伝」と、本のタイトル
まで早々と決まっているのだった。

ちなみに、出版の際のペンネームは
「念光寺四朗」(ねんこうじ・しろう)
としたが、これは、ネコ専務が尊敬する、
往年のプロサッカー選手・シロネンコの
名前をもじって付けたものだという。

             おしまい





< 248 / 439 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop