Sleeping baby ~眠り姫~

もちろん2歳の私は養子の意味なんて全く理解していなかったけれど、私と遊んでくれる優しいお兄ちゃんが出来てとても嬉しかった。


仲良しのマヤちゃん家みたいに、優しいお兄ちゃんが出来て自慢だった。



そしてあれから早20年…



ウチの常識外れの親は、包み隠した方が良い事実というものがこの世には沢山存在するという事を知らないようで、


私たちがケンカする度に、「おまえ達は血が繋がっていないけれど、ケンカなんかしないで仲良くしなさい。」と、わざわざ言わなくても良い事をあからさまに公言しながらアタシ達を育てて来た。



挙げ句の果てに、ウチの家訓は



【人様に迷惑を掛けず、法に触れるような事をしなければ、基本何をしても良し】


という、これまた実にアバウトなものだった。


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