Sleeping baby ~眠り姫~


やっぱり兄妹の壁を超えるなんてムリなんだ。



もう諦めた方がいいような気がして来た。



「兄ちゃん…もうムリなんだよ」



アタシ達じゃ兄妹愛以上なんてやっぱムリなんだよ。



『ヒカル、そんなにオレとキスするのが嫌だったのか?』



兄ちゃんの寂しそうな声にハッと顔を上げると、兄ちゃんは眉尻を下げて情けないようなしょげているような顔をしていた。



「ちっ、違う!嫌だったとかじゃない。別に嫌じゃなかった!」



慌ててヒカルは弁解した。
兄ちゃんを寂しがらせたくはない。



『へぇ…嫌じゃなかったんだ?兄ちゃん嬉しいな!』



えっ…!
ヒカルの返事を聞いた雅明は、途端に何かを企んだかのようにしたり顔で笑った。



に、兄ちゃんにデビルの耳と尻尾が見えた…気がした。



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