ズルイ人。
One

社会人になって二度目の冬がやって来た。

特にやりたいこともなかった私は大学や専門には行かず、とりあえず都会に出たくて今の職場に決めた。

私の仕事はレストランの厨房。

別にやりたいことではなかったけれど、それなりに続いている。

夢とかもなくて、ただなんとなく毎日を過ごしていた。


そんな時、久しぶりな名前が携帯に表示された。

もともとめんどくさがりな私。
こっちにきてから地元の友達とは、数人としか連絡をとっていなかったので驚いた。

高校の時によく一緒にいた恵ちゃん。

卒業してからは全く連絡をとっていなかった。



< 1 / 3 >

この作品をシェア

pagetop