地味男子
「あたしは潤君のことが……大好きです」


 再び声に出して言うと潤君の大きな手が伸びてきた。




 温かいぬくもりに包まれてすごく幸せを感じる。




「柴乃ちゃんと付き合うといろいろ大変そうだね」

「え?」

「モテそうだから」

「あたし? 全然モテないよ?」

「天然なんだ」



 怪しく笑みを浮かべる潤君。



 え…?



「潤君?」

「どうかした?」


 さっきと少し口調が違う…?



 じっと潤君を見つめる。


 潤君は自分の前髪を上に掻きあげて口角をあげた。



「なんかイジワルな顔に見えるよ?」

「おれ意地悪だもん」






 …なんだか予想してない出来事が起こりそうです。



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