地味男子
 そう、実を言うと寂しかった。


 祐磨がいるだけましだったけど…。



「あんまり我慢しなくていいんだから」

「うん…」

「わかったか?」

「うんっ!」


 潤君は優しいほうの笑顔で笑ってくれた。


 今日はいっぱい甘えてやる。




 授業が終わるとそわそわしだしたあたし。


「潤君!!」

「んぁ? 授業終わった?」

「終わったよ!!」

「よし…帰るか。 早く帰りてぇだろ?」

「うん!!」




 潤君に送ってもらい家についた。


「潤君も上がって行って?」

「いやぁ…家族の再会の邪魔はできねぇよ」

「平気だって!!」

「わかったよ…」

 

 渋々、家に上がってくれた潤君。



「ただいまー♪」

「お帰りーっ!! あらっ、彼氏ぃ?」

「うん!!」

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