意地悪なヒト






じわりと目尻に涙が浮かんだ。








「気持ち悪い…」





自分が気持ち悪い







私は涙を拭った。







もう終わりなんだ







このモヤモヤ感も明日になれば消えてる







ふぅ…。と息を吐き
出口に足を進めた。





















ガンッ















え?








教室からあと一歩で出れようとしていた時
誰かの手がそれを遮った。










「勝手に…自己解決してんな」








ゆっくり顔を上げると
さっきまで保健室にいた
梶原くんがいた。










「なん…」







なんで?そう言おうとしたら
何かが私を遮った。













梶原くんの顔が近い








息ができない









持っていたカバンが
音をたてて床に落ちた。












「ん…!」








キスだ…
そう認識するまで
時間がかかりすぎた







思考停止していた時に
梶原くんの手に
捕まっていた









そっと唇が離れた












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